プログラマはブルーワーカーか


業界のことは良くしらないのだが、おもしろい記事を見つけましたよ。


■やはり情報サービスは斜陽産業なのか
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20051225/itsvc


おまいらの顔が浮かんでは消えていきます。ウフフ。


そんなことより、似たような話が最近のHarvard Business Review(多分)に載っていた。
原本を会社に置いてきてしまったのでうろ覚えだが、大体こんな感じ。


会社には、①特定の顧客にカスタマイズされた高品質な製商品・サービスを提供する会社、②コモディティ化した製商品・サービスを不特定多数に広くあまねく販売する会社の2つのタイプがある。


前者は、1回のディールで多額の売上を取れるし、利益率も高い。でもディール自体が複雑で、クローズするまでの期間が長い。
後者は、薄利多売でセコセコ稼がなきゃならん。でも仕事は簡単だし、日銭が入る。


この点において、IBMは①に該当し、アップルは②となる。似たような会社だが、事業の本質は実はまったく異なるという話。


ということで両者は棲み分けが可能に見えるのだが、問題は、製商品・サービスのコモディティ化である(この点は、クリステンセン教授の破壊的イノベーションの話に通ずる)。


すなわち、①の企業の飯の種であった製商品・サービスが徐々に陳腐化し、②の企業でも取り扱えるようになることである。こうなったら、大量にモノをさばくことに長けた②に①がかなうはずもない。


①に該当する商売は基本的においしい。ただし、そのおいしさを持続するためには企業が日々自己否定を行いイノベーションを起こし続けなきゃならん。言うは易く行うは難し。
じゃあ、②でいいじゃないかというとそうでもない。参入障壁が低いので②に属する企業同士との戦いが厳しい。往々にしてコスト競争となる。


じゃあどうするのさというと、ここからは普通の戦略論の話になるので、眠いし放り投げることにする。うんそれがいい。まあ、とりあえず言っておくと、プログラマがブルーワーカーかそうでないかという話は、所属する会社の、競合他社に対する相対的な競争優位性に依存する。プログラマが肉体労働者と同義に扱われることが多いのは、今まさに②に食われようとしている①の企業に属している人か、②の企業に属していて同業他社との家電量販店的安売合戦に巻き込まれている人が多いからなのではないか。プログラマの仕事自体が悪いわけではない。がんばってください社長さん。